2014/09/08

悪性リンパ腫から復帰したメジャーリーグ選手「ジョン・レスター」


2014年7月31日、ジョン・レスター(Jon Lester/本名: Jonathan Tyler Lester)がボストン・レッドソックスからオークランド・アスレチックスへ移籍した。というニュースがあった。野球やメジャーリーグに関心がない人にとっては、「この人、誰?」状態ですよね。という私も疎いので、名前すら聞いたこともありませんでした。ただ、メジャーリーグで活躍する野球選手にこんな人がいるという事をお伝えしたいので、記事にしました。

レスターは2002年にボストン・レッドソックスから指名を受け、プロ入り。それから4年後の2006年8月中旬、背中の痛みに悩まされるようになり、8月下旬にシアトルに遠征した際、精密検査を受け、「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」であることが判明した。抗がん剤による治療を受けることになったが、この血液がんは治療法が確立されており、がんは12月に寛解した。

抗がん剤の副作用で体重が激減したレスターに、自らも内臓の持病を抱えるフランコーナ監督がリハビリを進言。じっくりマイナーで調整させた上で昇格させ、ワールドシリーズ第4戦で先発に起用した。
  • ワールドシリーズとは、ポストシーズンの最終決戦。7戦4勝制。
  • ポストシーズンとは、レギュラーシーズン終了後に行う、アメリカンリーグとナショナルリーグの頂点を決めるトーナメント戦。少し違うが、日本シリーズのようなものかな。
本拠地フェンウェイ・パーク(球場)でカンザスシティ・ロイヤルズと対戦。9回2死三塁、超満員のスタンドから「レッツゴー・レスター」の大合唱が続く中、130球目の速球でカラスポを空振り三振に仕留めると、レスターはマウンド上で大きくガッツポーズをした。

キャッチャーのバリテック選手に抱えられると、次々に他の選手たちが集まって歓喜の輪ができた。そして、最後に駆けつけフランコーナ監督とは1分以上も抱擁し続けた。闘病生活を支えたのがフランコーナ監督についてレスターは「常に気にかけてくれていた。2番目の父親のようだ」と語った。

フランコーナ監督は「彼は最高の青年。それは記録を作ったからではない。彼が困難を克服したから。それを我々は誇りに思っている」と最大の賛辞を贈った。

バックネット裏の観客が撮影した映像がYoutubeにアップされていました↓↓↓

悪性リンパ腫から野球選手に復帰したジョン・レスターは、最後の投球について「人生で最高の出来事。最後のアウトの瞬間は一生忘れないだろう」と語った。 ここまでの偉業を成し遂げてもらいたいわけじゃない。悪性リンパ腫の治療後にプロ野球選手として活躍している人がいることを知って、少しでも悪性リンパ腫と闘っている人たちの励みになるといいなと思います。